« 脊柱側湾症について② | トップページ | ホタルのひかり。 »

『羅生門』と現代社会。

こんばんは。職場の暑気払いでビール工場併設のレストランに行ったのに
ウーロン茶とトマトジュースしか飲めなかった「かえる仔」ですcrying
うぅ…この悔しさ、わかってもらえるでしょうか。
どうしてあんなに山中にあるんだ…sweat02


さて、今日から7月ですね!いよいよ夏がやってきますよ〜sun
そう言えば、昨日は夏のボーナス支給日でした。
私は関係ありませんけど…この話題、職場で出ると切なくなるんだよなweep
とはいえ、公務員も若干下がったし、
ボーナスなんて出ない!という企業もあるだろう経済状況ですね…。


突然ですが、先日、「羅生門」の授業をしました。
そして、羅生門と現代社会を比較してゾッとしました…

芥川龍之介の「羅生門」と夏目漱石の「こころ」は大概の教科書に
載っているので多くの人が一度は読んだことがあると思います。
以下、羅生門の内容を簡単に…。

この「羅生門」の舞台は災いが続いてひどく衰微した平安京です。
さびれ方があまりにひどく、世界を救ってくれと仏に祈るよりも
その日の生活のために仏像を薪として売る人々。
自分のことで精一杯、モラルが喪失した世界です。

そんな中、主人公の「下人」は長年使ってもらっていた主人から解雇され、
住む家も仕事もなくし途方に暮れています。
明日を生きるためには、盗人になるしか方法がないが、
それでも下人はまだモラルを引きずっていたため、盗人になる勇気が出ない。
とりあえず一晩明かすために羅生門に上ります。
そして、死人の髪の毛を抜く老婆と出会うのでした…。

下人は老婆の行為を悪だと判断し、老婆を捕まえます。
しかし、老婆は次のように弁明するのです。
「悪いことをした人間に対する悪は許される。」
「生きるために仕方なくする悪は許される。」
それを聞いた下人は、盗人になる勇気を得、老婆の衣服を奪います。
下人に残っていた「過去」のモラルよりも、
自分が「今」生きるためのエゴの方が勝った瞬間でした。
老婆の着物を腕に、下人は先の見えない闇の中を駆けていくのでした…。


といった内容です。思い出しましたか?
この教材を扱ってみて、去年はそれほど思わなかったんですが、
今年は「羅生門の世界と現代社会はどこが違うのだろう?
大した違いはないのでは?」と強く思いました。

下人は派遣切りに遭い住む場所も失った派遣労働者ではなかろうか。
そんな人間が溢れている日本。
今朝の新聞では有効求人倍率は0.4程度と書かれていました。
死ぬほど仕事をする必要はないけれど、
仕事をしないで生きていける人なんて限られた人種だけです。
「生きるためには仕方がない」と判断して罪を犯してしまう人が現れても
おかしくない社会かもしれません…。
もちろん、だからって許していいわけではないし、
感情的には許せる背景があったとしても、
それを許していたら法治国家は成り立ちません。
ただ、「罪を犯す人=悪」だけれども、「罪を犯させる社会=悪」でも
あるのではないでしょうか。


私にはどうしたら今の社会が「罪を犯させない社会」になるのか
よくわかりません。
でも、今の自分の状況や社会の様子を見ていると、
いつ自分や自分の周りの人が「下人」もしくは「老婆」になるとも限りません。
現代社会の「下人」と「老婆」がすこしでも少なくなるように、
政治や経済に目を向けていきたいと思いますeyethunder


|

« 脊柱側湾症について② | トップページ | ホタルのひかり。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1229673/30365232

この記事へのトラックバック一覧です: 『羅生門』と現代社会。:

« 脊柱側湾症について② | トップページ | ホタルのひかり。 »